駄猫の時事放談

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活殺 

社会環境の厳しさなどから、自殺する人が後を絶ちませんが、最近は硫化水素を用いた自殺が流行しているそうです。
このブログでも過去に何度か、こういう問題を取り上げて、自分の異端な考えを少し書いてきたが、今日もちょっと異端な意見を書いてみようと思う。

どうして勉強しなくちゃいけないの?―学校では絶対教えてくれない
自殺行為も子孫繁栄のために行われる
では、自殺はどうなるのか?
これは最近の生物学会、精神医学界では自分の命を賭けて、助けを求めるシステムの一つと考えられるようになっているのです。それが意味することが分かりますか?
実を言うと、私たちは日常、自殺行為をすることがあまりにたくさんあるのをご存知でしょうか?

(中略)

つまり、人間は窮地に立たされるほどのストレスに遭遇すると、命を賭けてそれを回避しようとするということです。

最近のように、自殺のニュースが頻発すると、決まって、自殺行為を否定・戒める意見が各方面から出てくるだろ。

俺はこのお説を読んだことがきっかけで、そういう観点から考えることに少し興味を引かれて、自分なりに考えるようになったのだが、世の中の殆どの自殺行為を否定・戒めるような意見に対する懐疑の念は増すばかりなのである。

自殺するって衝動は、人に限らず、あらゆる生き物が「進化」する過程で避けられないプログラムのようなものじゃないかとすら考えているな。

つまり、こういう説を完全に信頼するならば、「死を望む」動機での自殺行為はありえないということになる。
「自殺」は自然の摂理のひとつで、個々人それぞれの危機を脱して、新しい命を拾うための真っ当な行為ということになる。

このように、別の発想・仮説で考えると、今の法律や世間一般の人が認識している「自殺」と「他殺」の区別は、その境界は途端にあやふやになってしまうし、無意味にすら感じられてしまう。

《ZARD》の坂井泉水、《X JAPAN》のhide、尾崎豊といった故人となったミュージシャンだが、公式な発表は兎も角、未だに「自殺」だったのか、そうじゃなかったのか、ハッキリしていないだろ?。

今回の記事を書く切欠だが、俺はこういう考えに至ったのだ。
上記のミュージシャンのようなケースに限らず、今の社会の法の定義で、ハッキリと自殺と断定されている死者の「自殺」行為についてだって、それが「自殺」かどうか判別するなんて、実は不毛なことなんじゃないかって気がする。

何か自分の生命を脅かされる危機を感じて、ストレスが高まって、その衝動に至るということだが、ひとつの分かり易い例を挙げる。

『北斗の拳』という漫画で、マミヤの村を襲撃する盗賊が、南斗水鳥拳の使い手のレイの妹のアイリとマミヤを人質に取ったピンチの時、ケンシロウとレイが敵の目を欺くため、ある奥義を用いて、自分たちの身体を仮死状態にする話があっただろ。

近年の生物学会、精神医学界で、「自殺」は、今の自分の命を賭けて、助けを求めるか、危機的状況を打開するシステムというふうに定義されているなら、この話は「自殺」行為って呼んでもいいわけだ。

戦時中の沖縄の「集団自決」は、こういうことが失敗した例だろう。
米兵に囚われたら、酷い拷問を受けることを想定して、それを回避して生き残るために「自殺」という選択になったんだろうけれど、その「自殺」の賭けが失敗したから、死んでしまったってことになる。

今のいじめを苦にした子供の自殺もそうだろうし。

北斗神拳の使い手みたいに、誰もが自分の活殺を自在に操れるわけではない。

もっと長い地球の歴史を振り返ると、無数の種の生き物が自分の子孫を残すため、幾多の危機を乗り越えるために、何度も「自殺」の賭けを繰り返してきたのだろう。

我々人間の遺伝子にだって、そういう衝動に走るプログラムが含まれている。

ちょっと、最初に考えていた主題から逸れてしまったかもだけれど、俺が何を言いたいかっていうと、「今の社会で、『自殺』はしてはいけない。無くさなきゃいけない」というルール・目標を定めるとしても、「そもそも、自殺行為って、生きていきたいという本能があるからやるんだ」っていう生物学のパラドックスを理解していなければ、正しい対策なんかできないってことになる。

今の日本の社会で自殺する人が多いのは、それだけ、自分の命の危機を感じるほどのストレスの負荷を受けている人が多い社会環境の表れなんだろう。
どうして、そういう社会環境になっているかというと、日経新聞とか経済財政諮問会議なんかが「変化に適応できる生物が生き残る」などという進化論の理屈を言って、日本の経済や社会を密林(ジャングル)のような環境に変えることを誘導してきたからだろう。

そもそも、人間が社会や国家を築く動機は、ジャングルでは生きていかれないからだと思う。
ジャングルで生きている生き物は、活殺・自殺行為に長けていないと、種を残していかれない。
そういう環境から個人を保護するために、国家や社会が存在すると思うのだが……。
でも、今の世の中は国に属しているけれど、国民の大半はジャングルで生活するような危機感を強いられている。
ジャングルの環境から国民を守らない国家・社会は国家・社会と呼ぶに値しないような気がする。

だから、「自殺」する人がいなくなるようにする義務が「国家」にはあるとは思うんだけれど。
しかし、人間のそういう衝動は、国家の法や宗教を上回った自然の摂理なんじゃないかって気もする。少なくとも、ジャングルの中で生きている以上、誰かが誰かの自殺を制止することなんて、土台無理というか、その資格は無いというか……。

もうひとつ、今の俺の疑問を書くと、「生きる」ためじゃなくて、本当に生きる意欲、子孫を残す意思が無くなって、「自分の命を絶つこと」を本当に望んで、「自殺」する人は、いるかどうか分からないってことだ。
これから、一生を掛けて、考えていくことのひとつだろうな。
2008/05/11 00:29|ダーウィニズムの考察CM:0
 

格差社会が広がると、ホントに弱者・下流層は子孫を遺せないと思うの?(ダーウィニズムのパラドックス) 

前回の記事の続きだが、国立社会保障・人口問題研究所が、「2030年には全国の世帯数の3分の1が単身世帯になる」という見通しを公表したという話から切り出した。

格差社会のせいで、概ね、経済力やコミュニケーション能力が劣る方の者から、異性と出会えないケースが増えているわけだ。
だから、「少子化を懸念視している」などと警鐘を繰り返している山田とかいう物書きは、 若者にコミュニケーション能力とか、分相応に職業能力を身に着ける機会を提供するべきだ、などと主張しているわけだが……。

だが、事はそう単純ではない。

確かに、個々人の経済力とか、コミュニケーション能力とかが異性と出会う機会の多寡に相関していることは認められるだろう。
だからこそ、殆どの人は本質を見抜けなくなってしまっている。

28歳からのリアル (マネー編)
28歳からのリアル (マネー編)

例えば、上の本には、格差が拡大すると、一人の経済強者の男が複数の配偶者を持つ社会になる、ようなことが書かれていた。
弱者の遺伝子が格差社会の洗礼に淘汰されている、だなんて言っている人もいる。
今の日本は、そういう社会に向かっているって、何となく思っている人は少なからずいるのだろう。

しかし、歴史を振り返ると、人類の歴史は「資本主義」と「共産主義」の繰り返しだったという捉え方もある。
競争の自由が容認されて、貧富の差が大きい社会は、一人の経済強者の男が複数の配偶者を持つようになる傾向が出てくるし、逆に平等が尊ばれる社会では、一夫一婦の配偶者が分配される社会になる。

これから、格差が拡大して、本当にそうなるとしたら、とっくの昔から、王侯貴族や富豪の子孫、美男美女ばかりで社会が成り立っていなければ、破綻した理論になるのではないのか?

ちょっと前に、下記の本を読んだのだけれど、そのことはこの本の著者も指摘している。

賭博と国家と男と女
賭博と国家と男と女

何故なのか、複数の配偶者を持てる貴族でも、子孫を遺せる確率が飛躍的に高くなるわけでもないみたいなのだ。
上の本の著者は、イギリスっていう国家を異様に理想視している節が目立つが、そのイギリスの貴族でも現在、最も歴史が古い家門はせいぜい500年位だ。

ここで我々は、前々首相の小泉純一郎も所信演説で引用したチャールズ・ダーウィンの言葉について、深く考えてみるべきだろう。

「最も強いものや賢いものが生き残るのではない。最も変化に敏感なものが生き残る。」

最近、調べてみたんだけれど、ダーウィンはこんな言葉を言っていないって指摘している人が少なからずいるらしい。
「最も変化に敏感なもの」の意味は未だに正確な意図が分からないが、今日の記事は自分が考えた仮説のようなものを書いてみたい。信じる、信じないは、読者次第です。

「最も変化に敏感なものが生き残る。」という言葉はどんな原文を訳したのか、私は知らない。
でも、誤解を恐れず、自分がもっと適切だと考える言葉に勝手に換えるとしたら、「変化に敏感」だとか、「変化に適応できる」っていうより、「現時点での環境下では、弱点・短所になるが、環境が変われば、優位性に化けるかも知れない特徴を持つ」ってことだ。

人間が文明を築く以前の方が、それ以後と比べて、地球の歴史は気が遠くなるほど長かったけれど、その間に無数の種が入れ替わっただろう。
環境の変化に適応できる種が生き残って、できない種が退場して……。

それと比べて、遥かに短い人間の社会の変遷にだって、当てはめることができる。

先に大胆な結論を書いてしまうけれど、今の日本で、俗に「負け組」「下流」「喪」などと言われている方の人間こそ、実は生き残る可能性が高いかも知れないんだぜ。

先進7カ国のうち、日本だけがHIV感染者及びAIDS患者が毎年増加傾向を示しており、国民に病気の意識を浸透させる事が急務となっている。現時点で日本におけるHIV感染者の増加は、男性が中心であるが、女性も増加傾向にある。感染経路として最も多いのは、日本国内による異性間及び同性間の性的接触である。麻薬の静脈注射による感染は他の先進諸国と比べると少ない。

後天性免疫不全症候群


14世紀の欧州、東洋では元朝でペストが流行した要因は、人口の増加に食糧生産とか、経済成長が追いつかなくなったことが根っこにあるが、今の世界もそれと同じような状況で、エイズの感染の拡大もそうなのではないかと思っている(大体、世界を見れば、アフリカの途上国に多い)。

今の世界の現状はそれが加速しているが、人口が増え続け、更にその中で生活水準が上がる人の割合が増え(新興国の経済成長)、食糧生産が追いつかなくなっていく状況下では、何らかの流行病が拡大し易い環境になるのだ。

何年か前、新聞とかで、自分の性交渉の相手の他の性的関係に注意することを呼びかける広告が大きく掲載されたことがあった。
上にも書かれているが、他国と比較して、日本の感染の特徴は、単に増加しているだけでなく、専ら性的接触が経路になったケースが多いことが際立っているだろう。

つまり、コミュニケーション能力があって、複数の異性と交流を持っている奴は危険ってことだな。
少子高齢化で、近い将来の日本は毎年、山陰の一県ほどの人口が減り続けていくだなんて言われているが、何か奇病が流行れば、それどころじゃないかも知れない。
社会学者は、コミュニケーション能力の無い奴は一生、異性と縁が持てないだなんて言うが、分からないことだよ。

これから、世界が過去のペストの大流行のような惨事に見舞われれば、コミュニケーション能力の無い人間ばかりが生き残って、数百年後の日本人は皆、そういう連中の遺伝子を持っている個体ばかりになるかも知れない。

そういう、「強者や賢者が生き残るとは限らない選別」が過去から繰り返されているからこそ、今の世界は貴族や富豪、美男美女の子孫ばかりにならないんじゃないかと考えている。

「最も変化に敏感なものが生き残る。」とは、不適当な訳である。個人の努力で未来を切り開けるような錯覚を誘いがちなフレーズで、日本の社会ダーウィニズム論者は、そういうニュアンスで引用しているが、真相はそうじゃないだろう。

「変化に適応する」という言葉は、断じて、今の環境下で優位性になることを努力して身に着けることではない!
長い歳月で、たまたま、特定の優位性(別の環境下では、ハンデキャップなんだけれど)を身に着けた個体が、突発的な環境の変化に耐えられる可能性があるということに他ならないのではないのか?

大体、自然の摂理の前では、人間の社会の経済的な強弱、コミュニケーション能力の優劣だなんて、ちっぽけなものだろう。

だから、出生数が減ることを抑えることもそうだが、若者を結婚させるために、コミュニケーションの訓練だなんて、自然の摂理に反しているのではないか。
そんなことをやっていると、日本人は将来、全滅するぞ!
2008/03/17 20:00|ダーウィニズムの考察CM:0
 

日本の国力を削ぐために用いられたアストロロジー 

大戦中に昭和天皇を占う…英情報機関の占星術師

第2次大戦中に英情報機関が登用した占星術師が、昭和天皇ら敵国指導者の運勢を独自に占い、英陸軍省に定期的に報告していたことが、英公文書館が4日公開した情報局保安部(MI5)の機密文書で明らかになった。

 英政府が当時、占星術師を雇っていたことは知られている。占いの結果が政府内でどう扱われたかは不明だが、文書によると、これらの「予言」を真剣にとらえていた高官も一部にはいたという。

 この占星術師はハンガリー人のルイス・ドウォール氏(1903―61年)。35年にドイツから英国に移り、戦時中は対外情報機関の特殊作戦委員会(SOE)で大尉の肩書を得た。

 42年に作成した文書でドウォール氏は、これまでに提出した自分の占いの結果と実際の戦況を比較。同年6月5日から7日にかけて行われ、日本が敗北したミッドウェー海戦について「6月は(昭和天皇)ヒロヒトにとって悪い時期だ。特に8日前後」と予言したと実績を誇示した上で、翌年の昭和天皇やナチス・ドイツのヒトラーらの運勢を月ごとに細かく占っている。

 MI5は外国人であるドウォール氏を警戒し、活動内容や接触先などについて戦後の52年まで調査を続けていた。(共同)

ZAKZAK 2008/03/04

英国と米帝は占星術が盛んに研究されている国柄だ。
なんと、占星術で投資判断を左右させている運用方法の投資信託まで販売されている(!)らしいぞ。
よほど、それが文化に根付いていることが表れている話なんだと感じさせられる。

下記のリンク先の書籍のように、日本でも一部で紹介されているけれど、それほどの大きな分野に発展してはいないだろ。

金融占星術入門―ファイナンシャルアストロロジーへの誘い

一般に占星術っていうと、個人の誕生日などを基に星図(ホロスコープ)を作成して、星の位置関係で、その人の性格を把握したり、一生の運勢を占うものだっていう認識だろう。

それを応用して、一国の動向を予測する分野もあるのだが、諸外国では古くから行われてきた。
その時々の国家の王・元首・指導者の誕生日時でホロスコープを作成するやり方もあるし、特定の政権・体制が発足した日時で作成するやり方もある。

いや、上の「応用して」って言い方は間違いだ。そもそも、洋の東西を問わず、こういうものは、古来から農作物の出来などを占う目的で継がれてきた知識なのだから……。

上記と重なる内容で、日本のことを省いた記事が別にあるが、それに対して、「第二次世界大戦中、イギリスはオカルトに凝っていたドイツのヒスターの逆手を取るために、占星術を利用しただけ」などというコメントをブログに書いている者を見かけたが、そうでもなさそうだ。
ここで取り上げた記事を読んだ限り、日本に対しては当てはまらないではないか。

これはその世界では知られている話だが、現在の日本国憲法が公布(施行、だったかな?)された日時の選定は、進駐してきた米軍の悪意が働いていたらしい。専門的なことは詳述しないが、かなり星の相が不安定になっていた日時なのだ。

案外、本当に今日の日本の社会の諸問題、政治の混迷の一因になっているのかも知れない。

しかし、占星術の話はここまでにしておくが、この念の入れようから、アングロ=サクソン諸国は余程、日本民族の力を恐れていると見える。

日本の国力をホントに再起不能に陥れるつもりなら、大戦中は大元帥だったエンペラー・ヒロヒトを当時の軍事法廷で死罪に処しておくべきだった。
もし、エンペラーが戦争の責任を問われ、死罪じゃなくても、廃位になっていれば、戦後の日本は今のイラクやアフガンみたいな内乱の状況になって、今までの経済的繁栄は実現しなかっただろう。
だけれど、当時の国際情勢が敗戦国の日本に幸いした。日本列島の情勢をそういうふうに流動化させることは、当時の米帝の国益に反していた。

だが、米帝はその代わりに足枷をつけることを忘れなかった。それが、今の日本国憲法だろう。

占星術の観点から見ても酷いことだが、そういうオカルトを抜きにしても、欠陥憲法だと思っている。
国民の三大義務のひとつに「納税の義務」っていうものがあるよな。
アングロ=サクソンの国の歴史的経緯から考えれば、とんでもない内容だって分かるだろう。
そもそも、高校の公民の教科書にも載っているが、憲法の走りは13世紀のイングランドのジョン王が臣下の諸侯に迫られて承認させられた「マグナ=カルタ」だろ。
平たく言うと、国王の権力を制限する内容だ。フランスとの戦争で、戦費を調達するため、王は税の徴収を増やそうとしたのだが、それに聖職者や世俗諸侯は一致して反旗を翻したため、自分の廃位を免れるために、そういう自分の権力を制限することを認めさせられたのだが……。

そういう歴史的経過を読むと、「納税の義務」だなんて言葉は気持ちが悪い。似非憲法って読ぶべきものだろう。悪い星の下に交付されただけのことはある。

だからなのか、今の日本の政治家・官僚は党派を問わず、自国の民から搾り取った銭を米帝の軍需産業や中国や朝鮮に送金することばかり考えている奴が大半だ。

そんな憲法が足枷になっているから、国民は為政者の不当な増税に歯止めを掛けることもできないのか?

星の廻りが良い日時を選んで、改正するため、何としてでも国民的合意を達成させなければならないな。

まぁ、要するに、今の世界を牛耳っているアングロ=サクソンの手の内を知るには、今までに何度か取り上げてきたダーウィニズムと、もうひとつはアストロロジーの理解も必要なんじゃないかって思うってことだな。

奴らは戦闘民族サイヤ人の力を恐れる宇宙の悪の大王と同じように、日本人の力を密かに恐れている。
帝国主義の時代、亜細亜で欧米列強の植民地にならなかった国は日本とタイだけだった。
列強の植民地獲得の常套手段は、各々の国の内で対立する諸勢力の敵愾心とかを煽ることだった。
だけれど、日本は薩長も幕府も、同国人同士でいたずらに戦火を拡大すれば、それこそ、外国の思う壺だってことと熟慮することができたから、そうならなかったんだろ。『囚人のジレンマ』のゲームに克つことができた稀有な歴史的事例なのだ。

以下は、『利己的な遺伝子』で、俺が最も気に入っている件


――「我々は遺伝子機械として組み立てられ、ミーム機械として教化されてきた。しかし、我々には、これらの創造者にはむかう力がある。この地上で、唯一我々だけが、利己的な自己複製子たちの専制支配に反逆できるのである」


この前、日本人は実は毛唐よりもデリバティブ取引のセンスがあるんじゃないかってことを書いたが、これはその根拠のひとつだな。
2008/03/15 23:00|ダーウィニズムの考察CM:0
 

ブルーギル――日本版《ダーウィンの悪夢》とフランスの首飾り事件 

先月の下旬、「新井泉を救う会」などと称して、訳の分からないコメントがポストされた(一応、そのままにしてあるんだけれど)。

新井泉って誰ですか?
一応、グーグルでサーチしてみたら、下記のリンク先が一番上に出てきた。
どうも、政治を志して、国会議員に立候補した履歴を持つ人物だそうだが、以下のページはその当時の政見放送の内容である。

http://gootari.hp.infoseek.co.jp/muenfile/hmarai.html

要約すると、

「日本の国の政治は共産党に完全に私物化されている。表向きは保守や右翼を装っている政党・団体ですら、その幹部は共産党に洗脳されている。
政界も財界も芸能界も、どこにでも共産党の手先がいて、国鉄の民営化も共産党の謀略で進められたのだ。」

……兎に角、日本の政治や社会の混乱の全ての元凶は共産党だという告発なのだが、自分は妨害を受けながら、その巨悪と戦っているなどと訴えている内容なのだ(石原慎太郎や安倍晋太郎のことを、共産党に洗脳されたロボットだなんて言っている)。

統合失調症の典型的な症状のような気がするので、とても間に受けられる話ではないと思いながら、図らずも的を得ている面もあるかも知れないとも考えている。

前も同じことを書いたが、新自由主義の経済政策のせいで、貧富の差が拡大している今の日本は、ある意味、世界で最も「共産主義」の革命が起こる可能性が高い状況になりつつある。

大阪のマルキストの青木雄二は逝去する直前、郵政民営化の欺瞞を指摘しながら、日本が真の共産主義社会に脱皮するためには、アメリカのような徹底した資本主義社会を経験する必要があるなどと言っていた。

つまり、国鉄や郵政の民営化は、そういう思想の観点では、「革命」の実現に必要なフラグの一部で、順当に達成されているということだ。

今の日本で、公の政党として議席を有している共産党組織の党員の中で、こういうことを本気で考えている思想家が、どのくらいいるのかは分からないが。

「財界や自民党の有力者までもが、共産党に洗脳されている」だなんて、俺も与太話の域を出ないとは思っているが、今の日本の社会は体制が引っ繰り返る政変が起こる兆しが少しずつ濃くなっていくことは、決して否定できないのではと思う。

共産主義の思想のルーツは、フランス革命のジャコバン派だ。

『ベルサイユのばら』というアニメの内容を思い出すが、ルイ15世が崩御して、その愛妾のデュバリー伯爵夫人が失脚する展開の辺りから、後年に革命が起こる社会的な背景――貴族階級の搾取、物価高、国家財政の破綻などによって、一般の国民の生活は困窮を極めている状況が描写が、主人公オスカルが活躍する宮廷・貴族の世界と交互していくようになる。

今年は定番の食料品の値上げが相次いでいて、増税も追い討ちをかけて、暮らしが厳しさを増している状況だけれど、そんな今の日本の社会の状況は、その当時のフランスと似ているところがある。
即位の直前、マリー・アントワネットが「美しいフランス」だなんて言うのだが、現在の日本で、国民の生活を省みない為政者が「美しい国」だなんて言っているのと同じようなものだろう。
そういえば、国王夫妻にお世継ぎが、なかなか誕生しなかったこととか、国民の心が王室から離れていくところなども、現在の皇国日本と似ているのかも知れない。

日本の天皇制と終身雇用の慣習の関係について、松下幸之助の『人生心得帖』に興味を引かれる話が載っていただろ。
「天皇陛下の威光を以っても、日本列島から犯罪者を無くすことはできないんだから、会社の金品を盗むような奴でも一人ぐらいは、自分の会社で雇っておかなければいけない」などという話だ。
そこまで極端でなくても、昔の経営者はそういう義務感を持っている人が多かったのだろう。

最近の格差社会で生活が困っている人が多い社会現象について、国家や君主(天皇)や社会や家庭や企業への帰属意識が薄くなってしまったから悪いのだなどという批判をする人もいる。
卵と鶏のどっちが先なのかの議論は兎も角、社会と個人の間に信頼関係が成り立たなくなっているということは確かだ。

話をベルバラ、フランス革命のことに戻すが、当時のフランスで国民が王室に対して、敵意を抱くようになった決定的な出来事は「首飾り事件」だった。
王妃の名を騙った詐欺師が、ある聖職者と宝石商を騙し、160万リーブル相当の高価な宝石の首飾りを盗んだ事件だったのだが、その当時の司法機関は王宮と政治的に対立していたので、アントワネットの名誉を守る判決を出さなかった。
そのことで、事態は国王夫妻にとって悪い方向へ展開し、市井では王妃が首飾りの真の購入者だという説が固まってしまった。
それで、生活が苦しくなる一方の国民は、王室に対して、敵意を持つようになり、革命の原因のひとつになったそうだ。
『ベルサイユのばら』では、このスキャンダルが革命が起こる原因の決定打として扱われているが、王位の簒奪を狙うオルレアン公がその流言を流布させた黒幕になっていた。

今上陛下が皇太子時代にシカゴからブルーギルという種の魚を日本へ持ち帰った出来事だが、一歩間違えれば、フランスの「首飾り事件」のような不祥事に発展する虞もある。

幸いなことに、ヴィクトリア湖のナイルパーチと違って、琵琶湖のブルーギルによる環境破壊という現象から、現代の日本の社会の貧困問題を強く連想させるような出来事は今のところ、目立ったことは何も持ち上がっていない。
しかし、近い将来、大多数の国民を生活苦に追いやるかも知れない経済思想を象徴する出来事として、これをヴィクトリア湖のナイルパーチと照応させる視点が今後、クローズアップされないとも限らない。

例のニュース記事の「60年に訪米した際、シカゴ市長からブルーギルを寄贈された。」の件が妙に気になっている。

以前、下記の本を取り上げたことがあるが、ネオリベラリズムの起源について、平易に解説されている。

悪夢のサイクル ネオリベラリズム循環
悪夢のサイクル ネオリベラリズム循環

シカゴは、この思想の開祖敵存在の経済学者ミルトン・フリードマンのフランチャイズと呼べる土地なのだし、今のエンペラーが皇太子時代に訪問して、件の魚種を勧められたのはその布教活動が活発になりつつある時期だ。

つまり、見方によっては、今の日本の国の家長様は、国家の秩序と国民の生活を破壊する外患の尖兵役を買って出てしまったことになる。

西洋には、

――地獄への道は善意で舗装されている

っていう格言がある。

よく分からないんだけれど、「相手のためを思ってやった親切が裏目に出る」という意味も考えられるが、「優しく接してくる相手は、邪な意図を隠している」という警鐘の意味もあるのではないかと思う。

当時、日本の皇太子にブルーギルを贈ったシカゴ市長とやらは、どういう素性の人間なのだろう?
何か、きな臭いものを感じている。

ユダヤ人のフリードマンはその出生ゆえに迫害された体験から、「国家」や「民族」などの概念に対する憎悪が強くて、それが自説の経済思想にも反映されている。
だから、日本の象徴君主制を傷つける意図で、そんな魚を贈る陰謀が図られたなどという憶測は流石に早計だが、しかし、「食用魚としての期待が大きい」という文句は、新自由主義者の甘言そのものに聞こえるのだ。

今までは何も問題視されておらずとも、18世紀のフランスでは「首飾り事件」がきっかけで、国民の王室に対する感情を悪化させる流言を放つ陰謀が仕組まれたように、これから厄介な問題に発展する可能性だってある。

「心を痛めています」という「異例の言葉」の裏側は、もしかすると、そういうことを恐れているということもあるのかも知れないな。

もし、ブルーギルの放流の影響が、ヴィクトリア湖のナイルパーチの弊害と同じ規模で、それが国中に知れ渡ったら?
それで、国民の生活水準がムワンザの町民や18世紀のフランスの国民のように貧しかったら?
何か悪いことを企んでいる輩が、オルレアン公やロベスピエールみたいに、民衆の不満を煽るためのスケープゴートとして、用いるかも知れないのだ。

昨日の記事で、プロテスタンティズムとダーウィニズムの関係について、右寄りの思想の解釈を簡単に述べたが、マルクス主義的な解釈をすれば、資本主義が発達して、貧富の差が拡大し、革命の機運が高まる過程で、ひとつ重要な条件がある。

それは、プロテスタントの禁欲の精神そのもの、労働者も資本家も禁欲的になることを強いられ、利潤が残らず、将来の事業へ投下されるような社会である。

サブプライム・ローンで今日の消費を謳歌しまくっている現在のアメリカ人は、とっくに忘れているかも知れないな。

今の日本人は世界で一番長時間労働を強いられ、今の若者はクルマも買わない、酒も飲まないなどと指摘されている。昔のアングロ=サクソンよりもプロテスタントらしいですね。

やはり、これからの日本は世界で一番、そういうことが起こる危険が高い社会になりつつあるんだろう。

このニュースは、表面は環境問題のことを伝えているだけに見えるが、決してそんなことはないような気がする。
昨日も一例を書いたが、今日はもうひとつの日本版《ダーウィンの悪夢》のシナリオを書いてみた。
今の日本人の中で、この罠に気付いている奴は一体、どのくらい、いるのか?


<天皇陛下>自分が持ち帰った外来魚に「心を痛めています」

天皇陛下は11日に大津市の琵琶湖であった「第27回全国豊かな海づくり大会」の式典あいさつで、自分が皇太子時代に米国から持ち帰った外来魚のブルーギルが琵琶湖の生態系を脅かしていることに触れ、「心を痛めています」と述べた。大会は、水産資源の保護や海や湖の環境保全を目的に毎年、各都道府県が持ち回りで開催している。

 宮内庁によると、魚の研究家でもある陛下は60年に訪米した際、シカゴ市長からブルーギルを寄贈された。ブルーギルは水産庁の研究所に渡されたといい、あいさつでは「当初、食用魚としての期待が大きく、養殖が開始されましたが、今、このような結果になったことに心を痛めています」と語った。

 琵琶湖では90年代にブルーギルが急増し、生態系に影響を与えている。あいさつの後、陛下は皇后さまと一緒に、ホンモロコやアユなどの稚魚を放流した。

 あいさつを聞いた嘉田由紀子滋賀県知事は会見で「当時は食糧難の時代で貴重なたんぱく源だった。陛下の勇気ある姿勢を真摯(しんし)に受け止め、琵琶湖の再生に努めたい」と話した。【真鍋光之】

 【ブルーギル】 北米原産の淡水魚で、名前は「青いえら」という意味。水の流れのあまりない淡水域に生息する。体長は10〜20センチ台。雑食性で繁殖力が強い。小魚も食べるため、同じ外来魚のブラックバスとともに生態系を破壊すると各地で問題になっている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071112-00000018-mai-soci&kz=soci

監督:フーベルト・ザウパー
収録時間:105分
レンタル開始日:2007-07-06

Story
一匹の魚から始まった“悪夢のグローバリゼーション”に迫るドキュメンタリー。アフリカ最大の湖・ヴィクトリア湖。半世紀前に放流された外来種の肉食魚・ナイルパーチから派生した弱肉強食のグローバル経済の本質を暴く。 (詳細はこちら
2007/11/14 23:00|ダーウィニズムの考察CM:2
 

エンペラーがシカゴから持ち帰った外来魚――日本版《ダーウィンの悪夢》 

久しぶりに、ダーウィニズムの話題を取り上げる。

<天皇陛下>自分が持ち帰った外来魚に「心を痛めています」

天皇陛下は11日に大津市の琵琶湖であった「第27回全国豊かな海づくり大会」の式典あいさつで、自分が皇太子時代に米国から持ち帰った外来魚のブルーギルが琵琶湖の生態系を脅かしていることに触れ、「心を痛めています」と述べた。大会は、水産資源の保護や海や湖の環境保全を目的に毎年、各都道府県が持ち回りで開催している。

 宮内庁によると、魚の研究家でもある陛下は60年に訪米した際、シカゴ市長からブルーギルを寄贈された。ブルーギルは水産庁の研究所に渡されたといい、あいさつでは「当初、食用魚としての期待が大きく、養殖が開始されましたが、今、このような結果になったことに心を痛めています」と語った。

 琵琶湖では90年代にブルーギルが急増し、生態系に影響を与えている。あいさつの後、陛下は皇后さまと一緒に、ホンモロコやアユなどの稚魚を放流した。

 あいさつを聞いた嘉田由紀子滋賀県知事は会見で「当時は食糧難の時代で貴重なたんぱく源だった。陛下の勇気ある姿勢を真摯(しんし)に受け止め、琵琶湖の再生に努めたい」と話した。【真鍋光之】

 【ブルーギル】 北米原産の淡水魚で、名前は「青いえら」という意味。水の流れのあまりない淡水域に生息する。体長は10〜20センチ台。雑食性で繁殖力が強い。小魚も食べるため、同じ外来魚のブラックバスとともに生態系を破壊すると各地で問題になっている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071112-00000018-mai-soci&kz=soci

上のニュースを読んだら、下記のドキュメンタリー映画の内容を思い出した。

監督:フーベルト・ザウパー
収録時間:105分
レンタル開始日:2007-07-06

Story
一匹の魚から始まった“悪夢のグローバリゼーション”に迫るドキュメンタリー。アフリカ最大の湖・ヴィクトリア湖。半世紀前に放流された外来種の肉食魚・ナイルパーチから派生した弱肉強食のグローバル経済の本質を暴く。 (詳細はこちら

アフリカ大陸で最も広い湖沼・ヴィクトリア湖で、半世紀前に放流された外来の肉食魚ナイルパーチが繁殖したことで、湖の環境と湖畔の町ムワンザの社会がどんな影響を受けているのかについて、淡々と語られる内容の作品である。

ヴィクトリア湖の在来種の魚はナイルパーチに食い殺され、生態系は崩れて、環境が破壊されていく。
ナイルパーチは加工食品として、欧州や日本での需要が期待できる魚なので、利に聡い資本家が湖畔の町に加工会社の工場が建てた。
そこへ近隣から、職を求め、工場での雇用や漁業への従事のため、多くの人間が移り住んでくる。
ところが、工場の求人数は限られている。湖へ出て魚を獲る漁師の仕事に就くなら、船を用意しなければならないが、そもそも、それを購入する金を持たない貧者が殆どだ。
職にあぶれる者が増えれば、貧困の問題が生じてくる。
また、漁業や加工業に従事する労働者・運送会社の輸送機の乗組員相手の売春も営まれ、エイズの感染が拡大していったことも、それに拍車をかけている。
性病などで親を亡くして、路上で様々な危険に晒された生活を強いられている子供の光景も重く静かに写されていた。

工場の経営者がインタビューで登場するが、表面上の態度は、ナイルパーチの繁殖のお陰で、地域に雇用が増えたのだから、社会への貢献をアピールしている。

もう、言うまでもないことだが、この映像作品はダーウィンの進化論を社会学や経済学に適用した概念の表裏を生々しく表現しているわけだ。
無論、工場の経営者の話していることは、新自由主義者(日本では田原総一郎、国際基督教大学教授の八代尚宏、オリックスの総帥・宮内義彦、そして、あの小泉純一郎元首相、竹中平蔵などが代表的人物として挙げられる)の典型的なお題目そのものなのだ。

こんな場末のブログでやらなくても、グローバリズム批判を書いている論者はいくらでもいるだろうから、別の話を書こうと思う。

そもそも、ダーウィニズムって何だろうか?
自分がおさらいするつもりで書くが、資本主義(政府の市場への介入に否定的な思想、右派)の立場、共産主義(政府による規制・統制を尊ぶ思想、ジャコバン派)、それぞれで解釈が全然違うだろう。

以前、日経新聞でどこかの大学教授が書いているコラムで読んだ話なのだが、右派にとってのダーウィニズム(適者生存)はマックス・ウェーバーの説の中に生きている。
人は社会で需要が高まっている職業に就こうとする意欲が自然に湧いてくる習性を持っているようなことがダーウィニズムで証明できるというのだ。それに委ねていれば、経済は繁栄するというような考え方なのだ。

私はどちらかというと、右派の思想に懐疑的な立場なので、以下のようなことを書くのだが、そういう思想の本質は、上の『ダーウィンの悪夢』の世界そのものだと思っている。
ナイルパーチという金の成る木で雇用が増えても、貧困がそれ以上の勢いで拡大再生産されている現実。

個人的に感じていることを書くが、今の日本の社会で当てはまりつつある事象は、福祉・介護の現場で生じている問題だ。
重労働の割に賃金が低いことが問題視されているが、特に女性就労者とサービスの受給者の間のトラブルも一部で報じられている。男性の被介護者が女性の現業員に対して、性的なサービスを要求したり、猥褻な行為をする事例である。

これから、今の日本で最も資産を持っている世代が介護される側に回れば、密かに金で性行為を要求する奴は多いだろう。低賃金で働かせていれば、それに応じる女性介護員もいるんじゃないかって思う。
ましてや、日本人で成り手が足らなければ、外国人労働者の受け入れもありうる話だし。
エイズや様々な性病が社会に蔓延することが、容易に予想がつく。

高齢者の福祉の需要が増えて、それに就労したい奴が自然に集まってくるのは、ダーウィニズムで説明がつく。
だから、右派に牛耳られている社会の表では、そういう労働インフラを整えたコムスンの折口みたいな経営者は、高く評価される風潮だ。

ナイルパーチの加工工場とその周辺の社会と同じ構造だろ。
これが、来るべき日本版《ダーウィンの悪夢》の一例だな。


もっと深く考察したこともあるんだけれど、それは次回のお楽しみである。

http://www.darwin-movie.jp/
2007/11/13 06:00|ダーウィニズムの考察CM:0
 
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