駄猫の時事放談

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日本の株式市場。目先は堅調、でも、長い目で見ると…… 

東京株式市場はここ一ヶ月くらい、日経平均株価は17,000円台で持ち合っている。

今日はちょっとした経済指標が悪かったことで、軟調だったようだ。
今は各企業の決算発表もあるし、明後日に「07年1〜3月期の国内総生産(GDP)」という大きな指標の公表を控えているから、手控えムードが濃いのも道理だろう。
また、心理的には過去の相場を振り返ると、4月5月は崩壊パターンが多いから、そういう躊躇・疑心暗鬼を覚えている投資家も多いんじゃないかと思う。

米国・NY市場の指標は度々、新高値を更新しているものの、景気は減速感が目に見えて、スタグフレーションになりつつあるし、中国などは明らかにバブル崩壊の一歩手前って感じである。
日本国内を見れば、ここ10年、旧来の雇用慣例が徹底的に破壊された煽りで、年齢相応の購買力を持たない貧困層の急増により、景況を維持する筈の消費が発生しようがない。
普通に考えて、「もう一段の株高なんか、来ないだろう」と思う。

でも、その程度のことは「誰でも考えられる」のだろうから、却って相場は堅調に推移していくんじゃないかな。俺は「どっちかといえば、上がっていくんじゃないか」って観ている。

何故なら、団塊世代の一斉退職は即ち、まとまった金融資産を手にする人の急増である。

外国人・投機筋はそれを合法的に巻き上げることを考え、初心者投資家を市場に引き入れるために、「今、株式投資をやらず、お金で他で遊ばせるのは勿体無い」という雰囲気を作っているところがあるのではないのか。
ここ2〜3年、新日本製鐵だとか、トヨタ自動車だとか、日本の高度成長を象徴するような銘柄は上昇が著しい。
「新興市場でデイトレ」だとか、「地味な割安株を堅実に買う」とか、システムトレードだとか、生半に新しい知識・セオリーで小賢しく立ち回ろうとする投資家よりも、何となく知名度の高い会社の株を買った初心者の人の方が成果が上がっているケースが多いんじゃないかって気がする。
また、「株で儲けるのは簡単だ」っていう雰囲気が徐々に形成されていくような感じだ。要するに、鴨を集めるための大掛かりな工作なのだ。

それで、個人投資家の参入が殺到した時、将来の日本経済の停滞を見越している外国人は今度こそ、本格的に売りを浴びせてくるかも知れない。

だから、目先は内外の景気の過熱・減速をものともせず、意外と堅調な展開になっていくと思う。だが、長い目で見て、日本の株式市場は右肩下がりかも分からんね。
2007/05/15 22:23|相場黙示録カイン暫定版CM:0
 

今年も死屍累々 

株式市場のことだ。

今日、持ち株は殆ど売った。ギリギリ黒字は確保したが、判断が遅れたと思う。
甘く見ていた。俺は前から何度も書いているが、日本の景気はもう、個人消費に期待できないんだから、高が知れてくると思っていた。そして、中国もアメリカも景気が息切れする時期が近いような気もしていた。
でも、目先では、テクニカル的な過熱感はそれ程でもなかったと思うし、日米の金利は引き締め過ぎている水準には見ていなかった。来るべき荒波はもっと後のことだと思い込んでしまった。

自分が売った所が目先の底で、今日は反発っていうのは笑えるが、もう少し長い目で考えると、あながち間違った判断ではないと思いたい。
今年の東京市場の先行きだが、外国人が本腰を入れて買い攻勢を仕掛けてくるとすれば、あと数ヶ月、選挙・政局を見極めてからになるような気がする。

相場の大海に棲んでいる【リバイアサン】がどんな行動を取るかについて、想像してみた。
明日以降も相場を吊り上げて、買い安心感を演出して、カモを誘き出すかも知れない。ましてや、そろそろ決算を迎える会社が多いから、初心者投資家ほど、配当や株主優待も意識して、塩漬けで済ませる心理が強く働くような気がする。

幾らか大きなリバウンドになると思うが、そこへもう一発、大きな爆撃があるんじゃないかって想像している。

短期間にこんなに下がると、20,000円への道のりはまた、遠くなったんじゃないかな。
慌てて買い直しても、当分は利益を取るのは難しい相場だと思うので、3ヶ月くらいは様子見だな。
2007/03/06 23:15|相場黙示録カイン暫定版CM:0
 

駄猫の株式投資(2006/01/03) 

明日から新年の相場が始まりますね。 去年の株式市場も厳しい展開だった。俺も日経平均20,000円超えると睨んでいたんだが、予想は外れてしまった。今年はどうなることか?
でも、相場って、予想を当てることよりも、その時々の対応・反応が要なのだと改めて思った。凄く強気なことを予測している評論家の意見と、その逆にとても悲観的なことを言っている評論家の意見を平行して読んでおくのが無難なのかも知れない。
最近は先々月とは逆に、各指標に「買われ過ぎ」の兆候が見えている。少し押しそうな気がするが、また、買いから入れば、利益を出しやすい状況が続くのかも知れない。それで、今年も4月から5月に決算を睨んだ売り物が出て、また、冴えない相場になるのか。そんなイメージを持っている。

今の株式市場はメガバンクやBRICS諸国の好況の恩恵を受けている大企業の株価が上がり易くなっているけれど、この傾向はもうしばらく、続くような気がする。
去年の大発会と大納会を比較して、日経平均は1,000円も上昇していないのに、新日鉄(5401)は428円から684円、60%近くも上昇している。こんな重たい大型株がこれほどのパフォーマンスを示しているのに、平均値は冴えないということは、だ。暴落して、足を引っ張る銘柄が多い二極化が激しいってことだ。
俺は新興系の割安銘柄を中心に投資してしまっているので、去年は成果が上がらなかった。

そういえば、このブログにTBを送信してきたブログの中に、市場に勝てる!「超」バリュー銘柄選定術 というものがあるが、昨年は割安株投資をやっていた投資家には、キツい一年だったと思う。市場に勝てなかった投資家が多いような気がする。そのブログは毎週のスクリーニング結果を公開する記事をやっているみたいだが、6月の日経平均が最も安かった時期、公表されたばかりの決算・バランスシートの内容で、バリュー株と判別できる銘柄を買っても、その後の新興市場の不調のせいで、芳しい成果を上げられなかっただろう。

2年ぐらい前、あるバリュー株のサイトを見たら、やっぱり、デイトレードを否定するようなことを書いてあった。が、最近、久しぶりにそのサイトを覗きに行ったら、バリュー株投資を止めて、デイトレーダーに転向していたことを知って、ちょっと驚いた。
その人は何をやっても、金儲けが上手いタイプに見受けられるが、去年そして今年はそういう転向投資家が多いのかも知れない。でも、今まで、何をやっても上手くいかなかったという人は、コロコロと変えない方がいいような気がする。

俺個人は今のところ、昨年の方針を変えるつもりは無い。実は一週間ぐらい前、金運を象徴する夢を見たので、案外、俺が投資している銘柄が評価される時期は近いんじゃないかと感じている。
さて、どうなるでしょうか?

でも、手堅い銘柄をがっちりホールドしながら、今年はテクニカル的な面から、市況の変化にも、もっと神経を払うようにしたい。
2007/01/03 21:00|相場黙示録カイン暫定版CM:0
 

ネット・ネット株 

遠藤四郎の本を読んだ当時の俺だが、その投資法を真似することはしなかった。
それは経営不振で株価が安値に放置されている企業の有価証券報告書総覧を見て、四季報では把握し切れない実質的な資産内容を確かめ、今の株価が割安だと判断できれば、業績が回復した時の値上がりで大きく稼ぐという論法だった。

しかし、今はインターネットさえ使えれば、どこに住んでいても、企業の有価証券報告書を閲覧することは容易だけれど、10年ぐらい前はそんな気の利いたサイトは無かっただろうし、そもそも、俺個人はインターネットを利用していなかった。
国会図書館とか、一目均衡書の奥義書が売っている千代田書店みたいな一部の書店にでも行かなければ、企業の資産の明細が列記されている有価証券報告書総覧を見ることはできなかった。
だから、とてもじゃないが、実践はできなかったのだ。その頃から比べれば、格段に環境が良くなったと思うな。

だが、仮にその投資法に倣ったとしても、1997年以降の市況では利益が出せなかっただろう。
昨年――2005年こそ、株式市場では含み資産(不動産)がある企業が見直される局面があった。
でも、金融恐慌後の長い株安の時期、実際に遠藤四郎が保有している銘柄の中で、含み資産は十分にあったのに、業績回復には至らずに倒産してしまった企業も出てしまった(店頭の東海鋼業という会社だったと思う)。倒産には至らなくても、暴落に見舞われた銘柄もあっただろう。

思うに、資産さえあれば、会社は安泰というわけにはいかなくなったのが、昨今の経済状況じゃなかろうか。
幾ら資産があっても、赤字が続けば、キャッシュが外に流出し続けるわけで、会社が回らなくなってしまうということだ。

俺の家は自営業だったけれど、零細企業でも会社をやっているだけで出て行く金は意外に多いことを知っている。従業員をある程度、抱えている上場企業なら尚更のことだと思う。
バブル崩壊後はそういう甘さが命取りになる社会情勢になったといったところだろう。

だからなのかも知れないが、バランス・シート内で、現金と同等の資産(流動資産)の額だけを見て、株価・時価総額と比較する投資尺度――その界隈で、俗にネット・ネット株(要するに、企業の流動資産から負債総額を引いた値が、時価総額をかなり上回っている会社の株だ)と呼ばれる物が俄かに注目されるようになったのだろう。

勿論、現在では、それに該当する企業は3〜4年前の株安の時期と比べて激減している。そういう美味そうな話はすぐに誰かに持っていかれるのも道理だろう。
ところが、全く無くなっている訳ではない。今年は調整がキツかったせいか、意外と残っているもので、少し驚いている。
2006/12/12 22:27|相場黙示録カイン暫定版CM:1
 

日本のバリュー株投資の巨匠の今 

今年、株式市場は凄まじい相場だった。
俺も「元の木阿弥……」って感じなんだけれど、今年は大きくやられてしまった人が多かったみたいだ。
恐らく、株をテーマにしたブログやホームページの中には、株のことを考えるのが嫌になって閉鎖か、放置している人が続出だろう。

俺はあまり株関係のページは巡回しないのだけれど、最近、俗に「カリスマ・ネット投資家」と呼ばれているような人のページをちょっと覗きに行ったら、一時は凄かったけれど、今年は冴えなかったという人が少なからずいるみたいだ。

カリスマ・ネット・トレーダーと言えば、ネット上のペンネームで著書を出す人が多いが、俺に言わせれば、あれほどカッコ悪いこともない。いくら内容が良くても、軽い・チャラチャラした印象を与えてしまうような気がする。
万に一つ、自分が本を書く機会があったとするなら、間違っても、「カイン」だなんてハンドルネームを著者名にはしませんな。実名とは言わないが、せめて、普通の漢字の筆名を考えたいところだ。

俺の記憶にある限り、最初にハンドルネームを筆名にして、「ネット株」をテーマにした本を出したのは、『ガイアの夜明け』という番組に出演した愛知県在住のデイトレーダーの青年だったような気がする。
否、彼が初めてではないのかも知れないけれど、それ以来、ネット上のハンドルネームをそのまま筆名にしている「株本」が急増したような気がする。
その彼も今のところ、今年は年間を通して、プラスの成績で終わることも危うい感じがする。

例えば、デイトレードで破綻する人が目立つようになると、目先の利益をバタバタと追い駆けるデイトレードは駄目な方法で、個人投資家は長期投資に留めておくべきだ、みたいなことを言う人がいる。
デイトレードという言葉が踊っている裏で、ここ2年ぐらい、割安株――バリュー株投資という言葉も持て囃されるようになった。
今、ネット上で、バリュー株投資家を名乗る人間のページは大抵、グレアム、バフェット、リンチといった米国の投資家の書籍をアフィリエイトでリンクを貼っている。

でも、海外のそういう書籍の多くが邦訳されるより前にも、日本国内の凄い投資家が著した本も出ている。
これは10年前、俺が株式投資を始めたばかりの頃に読んだ本だけれど、企業の保有する資産と時価総額を比較する発想は今でも通用するだろう。

株でゼロから30億円稼いだ私の投資法
遠藤 四郎著
エール出版社 (1997.6)
この本は現在お取り扱いできません。

この人は今時のカリスマ投資家と違って、株に関する著書はこれ一冊で、今のところ、二冊目は書いていない。
その後が気になるところだけれど、ある掲示板で根拠が分からない書き込みを見たことがある。
「彼らしくも無い、無謀な信用取引に手を出して大損をして、一時は破産する手前――資産2億円まで追い込まれてしまったが、辛うじて一命を取り留めて持ち直した」んだそうだ。
真偽は定かではないが、今年の四季報で調べてみたところ、現在は下記の3社の大株主に名前を連ねていることだけは分かった。

コード銘柄株数12月8日の終値時価評価
1919エス・バイ・エル3,050,000株107326,350,000円
5342ジャニス工業958,000株10397,674,000円
8528岐阜銀行8,000,000株1281,024,000,000円

勿論、上位10位以内ではなくても、他にもそれなりの株数を保有している銘柄もあるだろうし、資産が国内株式ばかりで構成しているわけがないと思うので、少なくとも30億は下らないだろうとは思う(上記の株式の時価評価の合計だけで、28億9604万8千円である)。

案外、10年前と大差ない水準なのかも知れない。

皮肉なことだけれど、そういう投資法とて、短時間のスパンのテクニカル的なトレードと同様、今年のような市況の時期は利益を出し辛いことも確かである。

恐らく、この本が書かれたと思われる1997年の年明けの時点で、この人は30億円の資産を持っていたけれど、例の金融恐慌に端を発する株安、その翌年、日経平均株価が十数年ぶりに14,000円を割った株安、ITバブルの崩壊後、新ヨークの同時多発テロで世界情勢が混沌化して、更に平均株価が10,000円の大台も割ってしまった株安――そうして、長らく株安が続いた時期は、自身のルールを遵守した投資法を継続していたとしても、保有している限り、資産の目減りを防げない苦節の時期が長かったんじゃなかろうかと思う。

つまり、2002年か2003年にバリュー株投資を始めた人の成功体験の話は、注意して読まなければならないってことだろうし、最近はコンビニに置いてある株の雑誌でも、バリュー株投資を推奨する内容の物が目立つようになっているけれど、銘柄ごとのファンダメンタルズだけだと、今年のような市況では、利益を出すことは覚束ないってことだ。
2006/12/11 22:23|相場黙示録カイン暫定版CM:0
 
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