駄猫の時事放談

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これからの日中関係 

この間、『チベット問題、右と左の偽善性の酷似 (05/05) 』という記事で、中国を批判している右側の一部の論者を皮肉るようなことを書いたが、胡錦涛が来た時も呆れることがあった。

日比谷公園とか早稲田大学で、チベット問題に抗議するデモが排除されたことについて、「日本は民主国家じゃないのか?」などと怒っている人がいたが、そういう連中に限って、日教組がプリンスホテルの利用を拒否されたことで、集会を開く自由を制限されたことについては、大抵の論客は容認していたのである。

そっちこそ、一度、迎え入れた国賓の身にもしものことがあったら、戦争になるかも知れないのだから、神経質になるのも仕方がないことだと思う。

朝食会での安倍晋三のKYもビックリしたが、あんな無責任な辞任劇をやってくれた元宰相を異常に擁護する一部のネット右翼の態度にも引いている。
自分と思想が異なる奴が同じ振る舞いをしたら、徹底的に叩くことを書くだろうに。

この間の記事で書いたことだが、こういうブログを読む読者が注意しなければならないことは、個々のブログの書き手が、単なるイデオロギー闘争に明け暮れているのか、それとも、国の将来や国民の生活を真に思っている人物なのか、行間を注意深く読んで判別しなければならないってことだ。
単に自分の嫌いな思想を攻撃するためだけに記事を書いているような奴の話は真に受けない方がいいような気がする。

下記のリンク先のブログは、賛同できない内容もあるんだけれど、多分、「国の将来や国民の生活を真に思っている人物」タイプのブログの書き手だとは思う。

胡錦涛主席の訪日を日中歴史上の大きな転換としたい
外交とは無縁の一般国民であっても、そろそろ気づくべきである。日本と中国がともに力をあわせることが出来れば、それは間違いなくお互いの未来にとってよいことであるということを。

  今回の胡錦涛主席の訪日をめぐる報道の中で、私は特に次の二点に注目した。

  一つは日中共同声明第4項で、「双方は互いに脅威とならないことを確認した」という文言がある事だ。
  今までに出された共同宣言の中でも、あるいはこの言葉は使われていたかもしれない。しかし中国が着実に近代化を進め、世界経済に大きな影響力を持つようになりつつある今日ほど、この声明が重要な意味を持つことはない。

  日本と中国がお互いを軍事的脅威ではなく、平和的友好国であると世界に声明したのだ。

  この声明が偽りでなければ、日本の安全保障政策は対米従属から、自主、自立の平和外交へ発展していかなければならない。

http://www.amakiblog.com/archives/2008/05/post_655.html

しかし、それが正しいとしても、中国に強い反感を抱いている今の若い世代の意識を変えることはできるのだろうか?

『チベット問題、オリンピックの本来の意義を問い直す (05/06) 』の記事で、今の日本は江戸時代の薩摩藩みたいな状況で、そのうち、世界の覇権国家の横暴を倒す維新の雄国になる可能性があるかも知れない、などと書いた。

日本が薩摩なら、中国は長州になるのかも知れない。
今まで、小泉政権の時代の外交のせいで関係が悪化していたし、ネットを徘徊していると、中国を毛嫌いしている人が多いですよね。

昔の薩長も元は犬猿の仲だった。

もし、そういう歴史が繰り返されるとしたら、そのうち、フリーター・ニート世代の中から、坂本竜馬みたいな奴が出てきて、天木がブログで期待を示しているように、日中関係を厚く構築するのかも知れない。

でも、こんなに中国が嫌いな右翼が多いんだから、やっぱり、最後は坂本竜馬みたいに殺されてしまうんだろうな。
2008/05/12 23:00|政治CM:0
 

右翼や新保守主義者どもの思想とは異なる私の改憲思想 

久しぶりのマトモな更新だ。

チベット問題のことを書きたいが、今日は憲法記念日だから、憲法をテーマにしよう。
でも、今まで折に触れて、書いてきたことのまとめに過ぎないが。

前に書いたことだけれど、俺は今の日本国憲法は酷い内容が含まれていると思っているので、いずれはどこの国の干渉も受けず、自主憲法を制定し直さなきゃいけないと考えている。

何が酷いかって言うと、国民の三大義務のひとつの「納税」だな。

元々、憲法っていうものは、英国のマグナ=カルタがそうだが、君主・国家が国民の財産権を侵害することを阻止する意図で考案された代物だ。
だから、国民は「納税」の義務を背負うだなんて、欧米の立憲国家ではありえない条文なのだ。
そういう立憲政治の先進国の米英が、だよ。敗戦国の新憲法にそういう条文を折り込んだ、或いは折り込まれることを黙認したことについて、誰も酷い悪意や侮蔑を感じないんだろうか?

日本人を家畜としか思っていないってことだろう。つまり、米帝の軍事費や赤字財政の補填をさせるためだけに利用されるのだ。
こんな条文があるから、オイルショックの時の暫定的な措置だった筈の税制が何十年も存続して、利権政治の食い物にされている状況が許されてしまうのではないのか?

「国民は納税の義務を負う」だなんて、気持ちの悪い条文は早く削除するべきだよな。

でも、これも既に書いたことだが、全面的な自主憲法制定は、ずっと先にやるべきことだ。

将来、米帝の国力が弱くなっていく時代の趨勢で、世界規模の大きな戦争が起こって、敗戦になった時、イラク攻撃のこととかで、色々と戦争犯罪を問われることになる。
今の日本が自主憲法なんて制定したら、小泉政権のやった外交が自主的に侵略戦争に加担したように見られたりで、米帝に連座させられるハメになるからな。
今の憲法を保持しているなら、米帝の悪意に満ちた憲法で独立を奪われていたんだから、仕方が無い、って大目に見てもらえるからな。

中曽根元宰相とか、前宰相の安倍晋三とか、民主党の前原とか、早く変えたくて仕方が無いようだが、売国奴じゃないことを信じるなら、そういう右翼や新保守主義者たちはバカなんじゃないかな?

俺の改憲思想は、そういう右寄りの連中とは性質を異にする。
左翼の非戦思想とも違う。

実現性は兎も角、俺が日本をどんな国にしたいと思っているかということを書くと。

政府の規模は中程度。
福祉・社会保障は、特定のライフコースから外れた人を守れないような家族主義レジームは是正して、個人単位で考えるようにする。
大国に舐められない程度の武装――必要があれば、核武装も厭わない。

フランスや北欧諸国のような国家に近いイメージかも知れない。
2008/05/03 23:00|政治CM:0
 

弱者の気持ちを忘れていく議員たち 

衆院選へ危機感=小泉チルドレン

自民党が次期衆院選では特定の候補者を比例代表で優遇しないとの基準を決めたことをめぐって11日、2005年衆院選で当選した「小泉チルドレン」から危機感を訴える声が相次いだ。
 比例代表南関東ブロックの名簿35位に登載されて当選した杉村太蔵氏は「公認は党の判断だが、出馬するかしないかはわたしの判断だ。必ず次期総選挙で北海道1区から出馬する」と強調。東京ブロック1位だった猪口邦子元少子化担当相は「党からどのような判断が下るか不安は抱いているが、2期目の代議士として必ずこの議場に戻りたい」と悲壮感を漂わせた。
 チルドレン擁立に幹事長として奔走した武部勤氏は「誰かが使い捨てにされることがあってはいけない。みんなが成り立つ調整をして初めて選挙戦を有利に展開できる」と、執行部にクギを刺した。
 郵政造反組の野田聖子元郵政相は岐阜1区で、「刺客」として差し向けられた佐藤ゆかり氏との公認調整を待つ身だが、「選対委員会が決めたことをすべて尊重し、自分は自分でしっかり頑張りたい」と語った。

http://www.jiji.com/jc/zc?k=200712/2007121100841&rel=y&g=pol

皮肉な意味でもだが、杉村太蔵は国会議員・政治家という仕事には向いていないのかも知れないなと感じている。
自分が属していた「派閥」のリーダーの武部が早々と福田支持を決めた時、異を唱えて勘当されたことだが、そういう一本気なところが一部で好感を集めている面もあるようだ。
しかし、良くも悪くも、昨日は黒と言っていたものを、何の反省も根拠も無く、今日は白だと平気で公言できるような曲がった神経の持ち主でなければ、こういう世界はやっていかれないのだろう。
十年ぐらい前の日本社会党の憲法第九条と自衛隊や日米同盟に対する解釈しかり、最近は何よりも郵政造反組の自民党復党がそうだろう。

いずれにしろ、杉村は次の選挙は党の後ろ盾があったとしても、小選挙区は民主党の左派の大物とカチ合うだろうから、厳しいような気がするが。

次の選挙に落選すれば、前の総選挙で刺客に葬られた城内実みたいなフリーター生活に転落だろう。
杉村の女房はどちらかといえば、裕福な家庭で育った人間だ。夫婦それぞれの実家からの援助が期待できるなら兎も角、国会議員の給料や福利厚生を失ったら、経済的な苦しさに端を発するストレスに家庭生活は耐え切れるかどうか?
彼はいつも事ある毎に、家庭や子育ての価値観や幸福の哲学を語っているが、もし、下野して、経済的に困窮することになったら、女房に愛想を尽かされないかどうか、口先だけの男かどうか、見物ではあるな。そういう井戸端的な興味ぐらいはある。

多分、党の中では、空気の読めない困った奴っていう扱いかも知れん。
しかし、そんな杉村も含めて、今の国会議員など、その殆どは国民が他の国と比べて、酷い労働条件、低い福祉で辛抱しているのに、自分たちの優遇ぶりを恥じ入らない者ばかりなのだろう。
だからこそ、それを失うのが嫌だから、杉村含めて、チルドレンは必死なんだろう。

そのあたりのことは、天木直人や有田芳生なんかがブログで厳しく批判していた。
有田は議員宿舎について、自分の政治活動の出発点だった日本共産党の態度も含めて批判していた。
天木は小泉元首相と社民党の辻元清美が談笑しているところとか、この前の参院選で当選したばかりの川田龍平が議場で横峰と雑談している話などを持ち出して、当選した者同士の仲間意識、特権意識が与野党の違いを超えてあることが、政治から緊張感を喪失させているところを厳しく指摘しているのだ。

だから、川田龍平は自分の過去の不幸のことなんか忘れて、薬害肝炎の問題は見て見ぬ振りなんだろうか?
川田龍平のような者ですらそうなんだから、他の者はおして知るべしである。

ニート・フリーター世代の代表だなんて標榜していた杉村も同様だろう。

拉致問題の解決に努力していることを標榜している右側の政治家もそうだ。合同結婚式という宗教的儀礼の名目で数千人単位の日本人女性を拉致したカルト宗教の犯罪は傍観するばかりか、祝電を送ったりするのだ。

それが国会議員という人種なのだと、つくづく感じる。
2007/12/14 18:00|政治CM:0
 

消費税の議論、俺が総理大臣だったら…… 

消費税の税率について、議論が戦わされているが、もし、自分が今の内閣総理大臣だとしたら、国民の関心が何かのスポーツの祭典とか、北朝鮮拉致問題とか、ショッキングな犯罪のニュースなどに集中しているところを見計らって、数年後に大幅な税率のアップを決めてしまうだろうな。

所詮、改革推進者で鳴る政治家だろうが、外資から派遣された経営再建請負人の社長だろうが、若者に金を回さない高度成長期の世代の人間にしろ、すぐに出る成果を要求される風潮の社会だから、自分の任期の間だけ景気が良くなれば、後のことなんか知ったことではないのだ。

消費税の税率を引き上げる時期がハッキリと決まると、どんなことが起こるかといえば、駆け込み需要の拡大が予想される。
例えば、不動産取引の場合、消費税は建物の購入に課せられる(売主が個人の中古物件は掛からない)が、現行の税率で1500万円の物だったら75万円だ。それが5%上昇すれば、150万円の課税になってしまうが、キャッシュで買ったとしても平均的な会社員の二カ月分の収入ぐらいの差になるし、長期のローンを使った支払い総額だと相当な差になってしまう。
そんな計算例を見ると、税率が上る前に慌てて買いたくなる人が増えてくるだろうから、一時的な内需の拡大が見込めるのである。

所謂、「ドーピング」みたいなもので、税率の引き上げ後は反動で不景気風が強くなるだろう。
でも、自分の任期の間さえ、上手くいけばいいんだから、首尾よく退職金をもらえれば、後のことはどうでもいいのだ!
2007/11/21 23:00|政治CM:0
 

どんな約束も反故にされる社会だから 

上川陽子男女共同参画担当大臣が、効果のある少子化問題の対策を図るため、全国の大学、企業、NPOを訪問して、若い世代の意見を聞くことにしたんだそうだ。

若い世代の声聞き 少子化対策

上川少子化担当大臣は、効果的な少子化対策を進めるためにはまず若い世代の結婚や出産に対する考え方をよく知る必要があるとして、今週から全国の大学などを回って若い世代の声を直接聞き、政策に反映させていくことになりました。

政府の少子化対策をめぐっては、出産に対する経済的な支援や働く女性の子育てに対する支援に重点が置かれている一方で、若い世代の未婚や比較的年齢が高くなってから結婚する晩婚化を解消するための具体策が不十分だといった指摘があります。

これについて、上川少子化担当大臣は、効果的な少子化対策を進めるためには、まず若い世代が、結婚や出産、女性の社会進出などについてどう考えているのかをよく知り、未婚や晩婚化に歯止めをかけることが欠かせないとしています。

http://www3.nhk.or.jp/news/2007/11/08/d20071108000003.html

しかし、

出産に対する経済的な支援や働く女性の子育てに対する支援に重点が置かれている一方で、若い世代の未婚や比較的年齢が高くなってから結婚する晩婚化を解消するための具体策が不十分だといった指摘があります

……だなんてことを認めながら、なんで、最初は女子大に行くのかなぁ?
溜息が出てしまう。
っていうか、「働く女性の子育て支援」すら、重点が置かれているどころか、公務員や一部の企業の他は、成り立っていないだろ?

尤も、とっくの昔から、「余計なことはするな」としか思っていないが。
こんな国から、「政府がどんな対策をすれば、子供を産んでくれますか?」だなんて、お伺いを立てられても、悪徳業者から欠陥商品を押し売りされた後で、その会社のセールスマンが御用を聞きに尋ねてきたような気分だ。
バケツで水をぶっ掛けて追っ払って、家の門の前に塩を撒きたくなる。

年金は漏らさず納付しても、記録がありませんだなんて応える社会保険庁。
一生安心して住めないような安普請のマンションの建築は野放し。

だいたい、この上川っていう女は消費者金融の業界団体とズブズブの関係だった。
つまり、サラ金の食い物になる客を増やすために、行政の福祉を削減することを推進してきた立場なのだ。こんな奴に育児支援を期待する方がどうかしているような気がする。

2チャンネルを見ると、男女共同参画・フェミニズム、女性の社会進出を批判する声が多い。やっぱり、左翼と仲が良い、そういう思想が嫌いな人が多い掲示板ですからね。
つまり、女性の社会進出のせいで、就職口を失った氷河期世代の男の怨嗟にも見えるが、過去のように、特に男性に安定した雇用を保障するべきだっていう訴えも目立つ。
それが未婚を減らして、出生数を増やす対策になるっていうことだ。


以下、自分の考えていることを書いていくが、確かに男の経済力が相対的に下がって、女が強くなったから、未婚の増加・出生数の減少に繋がっている因果関係は認められる。
だが、それを解消するために、「男性の雇用の安定を保障することが未婚を減らし、出生数を増やすのだ」という意見については、冷ややかに感じている。

この間、このブログでも、若者のクルマ離れの話題を取り上げたが、特に今の二十代で顕著だが、クルマに限らず、あらゆる消費意欲が淡白な傾向があるんだそうだ。

〔大前研一「ニュースの視点」〕
KON177 所有欲の減退する若者。その意味と今後の戦略

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 若者消費調査
 無駄な支出を嫌い、貯蓄意欲高い
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●20代の若者の所有欲そのものが減退しているという不思議な現象

日本経済新聞社が首都圏に住む20代、30代の若者(20代1207人、30代530人)を対象に実施したアンケート調査の結果、

車を買わず、酒もあまり飲まない一方、休日は自宅で過ごし、無駄な支出を嫌い、貯蓄意欲は高いという、予想以上に堅実で慎ましい暮らしぶりが浮き彫りになりました。


固定電話もパソコンも持たない20代の人たち。

30代の人たちとは様変わりしている20代の若者の実態について、私は週刊ポスト誌において「20代の人たちの不思議な現象」という趣旨のことをコメントしました。

今回のアンケート調査は、まさにそれを裏付ける数量的な調査だと言えます。


今回のアンケート調査(2007年)の結果を見てみると、20代の人は2000年の調査時点に比べて、車の所有率(23.6%→13.0%)も所有欲(48.2%→25.3%)も半減しています。

飲酒についても、月に1度程度あるいは全く飲まないと回答した人の割合が34.4%になっています。

特に注目すべきは、「車が欲しい」という所有“欲”が低いということです。

3C(カー、クーラー、カラーテレビ)という標語に代表されるような高度経済成長期から日本人を形作ってきた所有欲そのものが減退していることを私は重く受け止めるべきだと 考えています。

満ち足りた世代に見られる現象と言ってしまえばそれまでですが、私はそう思いません。おそらくこの現象は日本特有の現象です。

「失われた10年」という暗いニュースばかりが溢れた時代に、10代の多感な時代を過ごしたという、その経験も大きな原因のひとつではないかと私は思います。

●若者世代の消費喚起のためには、まず、実態調査をしっかり実施すべき
さらに言えば、こうした若者の実態の変化について、なぜ10年でこれほど変わってしまったのか?ということを、もっと突き詰めて研究するべきだと思います。
今回のアンケート調査だけでは圧倒的に人数が足りず、その実態を把握するというレベルには達していません。
こうした研究は、まず社会的に必要性があるでしょう。

このまま“所有する”負担を避ける傾向が助長されると、例えば、結婚して家庭を築くことや、家を買うこともしないという人が益々増えていくのではないかと私は危惧しています。

次に、企業における今後の経済活動においても貴重な情報となると思います。
逆に言えば、それらを情報として活用しなければ、間違った戦略を選択する危険性があります。

先日、トヨタが富士重工と共同でスポーツカーの開発に乗り出すという発表がありました。
「若者の車離れ」に歯止めをかけたいという狙いだと言います。

私に言わせれば、天下のトヨタでさえ、ここで大きな戦略ミスを犯しています。
先ほどのアンケート結果を見てわかるように、今の若者にとっては、とりわけスポーツカーなどというものは全く“欲しい”ものではありません。
この時点で、トヨタは明らかにずれていると言わざるを得ません。

私は以前からこのような若者の実態について薄々感じることがあったので、何度か講演などで話をしてきましたが、企業はこの重要性をもっと意識するべきでしょう。
今、私が感じる限りでは、このような所有欲の減退現象は、女性よりも特に男性に顕著になっています。

このあたりが正しいのか、また世界の若者と比べてどうなのか、調査すべきことは山のようにあります。
企業戦略における情報の重要性について今さら言うまでもありませんが、天下のトヨタでさえ見誤ってしまう若者世代の実態。
この情報の重要性を認識し、研究・調査を進めることが、若者世代の消費を喚起するための第1歩ではないかと私は思います。

                                以上

http://www.ohmae.biz/koblog/viewpoint/912.php

コラムを書いた人もズバリ、「結婚して、自分の家庭を築くこともしない人」が増えてくる可能性があることについて、警鐘を発している。

上の記事で紹介されている調査の結果が今の社会全体の傾向として的を得ているとしたら、今後、こういう若者の実態がクローズアップされる機会が増えれば、若い人に雇用の安定や経済的な基盤を用意してやるべきだなどという意見が多くなっていくんだろう。
そうしなければ、景気が悪くなって経済は衰退するとか、何かと不都合が多いから。

だけれど、クルマのような消費財の購買は兎も角、結婚はどうだろうか?

クルマなどの各種消費財、金融商品だったら、経済的に苦しくなったら、いつでも「損切り」して、身を軽くすることは比較的容易である。
ところが、あまり長期のローンを組んで家を買うこともそうかも知れないけれど、結婚して子供を産んで育てるという経済行為(こういう言葉に抵抗を覚える読者もいるかも知れないが……)は、そういうわけにはいかないじゃないですか。

昔、新聞に載っていた読者投稿の時事川柳で、「会社は従業員を簡単に切ることができるけれど、家族はリストラできない」っていう趣旨の皮肉の内容の投稿を読んだことがあるが、冗談ではないだろう。
ホントに会社をリストラされて、家計が苦しくなったからといって、まさか、子供を遺棄するってわけにはいかないだろうし。

ずっと前、ある読者から、どこかの記事の内容が、「就職氷河期世代の無業は社会のせいだと言って、それ以外の世代の無業は自己責任だなんていうふうに読めるので、不愉快に感じます」っていう趣旨のご苦言をいただいたことがある。
そういう意図ではないけれど、確かに団塊とかを叩く記事はよく書いているので、今日はたまには、そういう世代を擁護するようなことを書いてみる。

就職氷河期世代への世間の態度も酷いが、転職が難しい年齢層に入ってから、解雇を迫られたような人も気の毒だと思っている。
だって、若い頃は「会社に入ったら、家族の一員として守ってやるんだから、死ぬ気で働け」って言われて、扱き使われてきたのに、世の中が不況になったら、あっさりとポイ捨てなのだから。
それを信じて、結婚して専業主婦を養いながら子供を育てたり、家のローンを払ってきたのだから、屋根に上ったら梯子を下ろされたようなもんだろう。

20年30年という長い年月の間に経済のルールが変われば、そんな約束はあっさりと反故にされてしまうってことだ。

こんなことを書くと、こういう時代だから、「自分の勤めている会社以外でも通用するスキルとか、副業を考えてこなかった奴の自己責任!」だなんて、批判が出てくるだろ。
でも、終身雇用の成り立っていた時代は、公務員のように兼業禁止・副業禁止の会社は多い、そんなことをしていれば、仕事に集中できないって批判される雰囲気だっただろ。

今の二十代は就職氷河期世代と比べて、新卒での就職機会が多い世代なのに、クルマを買うことも、酒を飲むことすら控えているようなら、結婚して子供を産むなんて、とんでもない冒険になってしまう。躊躇する奴が多いだろう。

きっと、消費意欲の低い世代って、親世代がそういう目にあっているのを見て、社会に対して、拭い難い不信感を募らせている者が多いのだろう。という気がする。
企業の労働者に対する還元とか、政府の雇用対策や経済支援とか、目先でそんなことをやってくれたとしても、「どうせ、将来はまた、景気が悪くなったら、そういう約束を反故にするんだろ?」と疑っていて、消費や結婚に積極的になり辛いんじゃないかな?

若者が消費をしないから景気が悪くなるとか、子供を産まないとか、それらの現象は、経済的な不安・余裕の無さという原因を通り越して、国や社会に対する信頼が完全に失われているからだろうって気もする。
勿論、一度、失ってしまった信頼を回復させることは、とても難しいことだ。
2007/11/09 18:07|政治CM:2
 
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