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人は皆、デリバティブのトレーダーなのだ(未来の日本が世界に冠たる金融大国に成長する可能性) 

株価や世界の基軸通貨が暴落しているが、ここ最近、世界中の投資資金はオイルや貴金属などの商品に逃避しているんだそうだ。

それにしても、米帝のサブプライム問題は皮肉なものだと思う。

俺は以前、そんなに事態を重くは見ていないようなことを書いたけれど、認識を誤っていることを認めざるを得ないかも知れない。
彼の国はこれから、日本のバブル崩壊後のような長い低迷に入るのではないかという憶測を述べる奴がちらほらと増えてきた。

日本のそれの後遺症が深刻になったのは、当時の米帝政府に内需の拡大を迫られて、地価が異様に暴騰するような政策をやった、それに歯止めを掛けられなかったからだろうが、要するに、米帝は日本が繁栄を長く謳歌することを許さないから、当時の政府にそういう圧力を掛けていたのだと思う。

自分たちが支配・敵視する国家の経済を混乱させるためにやったことが、今度は自国で発生しているんだぜ?

さて、今日のお題のデリバティブだが、現在の日本で最も活発に取引されているのは、大阪証券取引所の日経225平均先物(オプション)だろうか。

バブル景気の時代に上場されたが、暴騰の時期でも暴落の時期でも、外資のソロモン兄弟社など、国策を熟知していた機関は相当に荒稼ぎしたそうだ。

一般に先物・オプションは現物株と違って、強制的に決済される期日が定められているから、厳しい世界だと言われている。
現物株なら、保有株が値下がっても、倒産しない限り、いつまでも株主の権利を有しながら、塩漬けで頑張ることはできるが、先物・オプションはその期日が来たら、(ロールオーバーもあるが)否応無しに清算される。勝負がつくのが早いのだ。

今日のお題の「人は皆、デリバティブのトレーダーなのだ」というフレーズは、米国の高名な先物相場師のラリー・ウィリアムズの「人は皆、商品トレーダーなのだ」という言葉を一部分、言い換えたものなんだがね。

お気づきかどうか分からないが、人は生まれながらの商品トレーダーなのである。
もちろん、全ての人がポークベリーの先物をトレードするわけではない。しかし、クルマや持ち家を売ったり/買ったり、骨董品を取引したりする人もいる。そうでないとしても、教師、弁護士、パイプ職人など、時間と賃金をトレードしている人も多い。時間給で働くのも同じことである。人は皆、殆ど商品トレーダーなのであり、ただその事実に気付いていないだけなのである。

ラリー・ウィリアムズの短期売買法―投資で生き残るための普遍の真理
ラリー・ウィリアムズの短期売買法―投資で生き残るための普遍の真理

私はこの本のこの件を初めて読んだ時、「金融大国アメリカの人間は、そういう発想を持つんだろうな」ぐらいにしか思わなかった。

しかし、ここからが本題だが、実は日本人の方がそういう適性が優れているのではないかという憶測が浮かび上がったのだ。
そのきっかけは、下記の本なんだが、ホントに世界一やさしい内容で書かれていると思う。
エクセルでブラックショールズの式を使って、オプションの価格を出す方法が平易に書かれているところだけでも、読む価値があるだろう。

世界一やさしい金融工学の本です
世界一やさしい金融工学の本です

これを読んで、俺が何を感じたのか、順を追って書こう。

漫画はお世辞にも上手いとは言えないのだが、ストーリーも捻りが無い。
憧れの先輩(男)が勤めている銀行に就職が決まった女子大生が、隣家の秀才の小学生(6年)の少年から(ネットのバーチャルの株式投資で、トップクラスの運用成績を叩き出している)、金融工学のイロハを教わるという展開なのだ。
二人の登場人物の会話は初心者向けのやさしい解説の羅列ばかりで、いかにも起伏が無いストーリーなのだ。
それで、漫画の話の最後は小学生の少年の方は、私立に進学する選択もあったのだが、好きな女の子が公立中学校に行くからといって、自分もその選択をする。
女子大生が、「二人とも、好きな人に合わせて進路を選択するんだから、一途なんだよね」などと笑って終わり。

ホントに何の捻りも無いストーリーだなという読後感だが、俺の頭の中で、あることが引っ掛かっている。

それが今日のお題の「人は皆、デリバティブのトレーダーなのだ」だ。

我々は生まれながらにして、デリバティブのトレーダーなのではないかと思うようになったことだ。

あらゆる人生の節目――進学とか、就職とか、結婚とか、女だったら出産もそうだろう、退職とか――に向かって、その時点での自己の権利行使価格を有利にするために生きているようなものだ。

それも、オプションを売買しているようなものなのだ。
基礎から説明することは省くが、オプションという金融商品は満期日が近付くにつれ、時間的価値の減少幅が拡大していく。

我々、人間の存在そのものが、時が過ぎれば、時間的価値を喪失していく金融派生商品のようなものだとは、思えないか?

ましてや、日本の国・社会って、就職は新卒と既卒で機会の格差が大きいし、結婚も年齢を重ねると、条件がドンドン不利になっていくだろう。
この前、「女は35を過ぎると、羊水が腐る」などという芸能人の失言が顰蹙を買いまくっていただろ。
口に出さないだけで、そんなことを思っている大人は多いような気がするぜ。

日本人はそれだけ、時間的価値の喪失のリスクが高い社会を生きることを強いられているってことだ。

そこから、俺が考えを飛躍させたことだが、そういう社会環境で揉まれてきた日本人の方が、実は西洋人よりもデリバティブ取引のセンスが優れている人材を輩出する可能性が高いのではないかということだ。
単に過去、米帝のシカゴよりも先に、先物取引が始まった歴史的事実があるということ以外に、だ。

どうでもいいことだが、狩猟民族(ゲルマンとか)の出自が多い西洋人は、デリバティブの短期売買が得意で、逆に農耕民族の日本人は株の長期投資の方が適しているだなんて言っている専門家もいるらしいが、実は今後は逆になっていくんじゃないかって気もする。

米帝は昨今の農産物の高騰を見越して、これから農業の振興をやっていきそうな気がするし、今の日本は食料自給率を上げる政策なんて、現実的では無いような気がするからだ。

でも、俺の個人的な感情を述べさせてもらうと、人生なんて、ロールオーバーしまくりでOKだぜ。
そんな型に嵌った人間ばかり求められる社会なんて、ぶっ壊さなければならないと思っている。
2008/03/09 23:58|経済CM:2
 
コメント
たしかに
こんにちは。

なるほど、日本人にはセンスがあるかもしれませんね。ただ日本人は、そういうリスクまみれの自分の人生を幸福だとは思っていないフシがあるから、この上さらに面倒なことに首を突っこみたくない、という心情もあるかも。

すくなくとも、ぼくはそういう感じです。
風太郎 #hE4kmW4M|2008/03/14(金) 01:41 [ 編集 ]
 

厄介なことに、この世には、本当は危険なのに、リスクはない、本当はリスクが無いのに、リスクがあるなどと、間違った思い込みを持ってしまうケースも多いと思います。
カイン #PTRa1D3I|2008/03/17(月) 03:14 [ 編集 ]
 
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