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“人魚”と“ひとつなぎの秘宝”

2012年03月03日 08:00

昨年、このブログで『啓示』という題名の記事を二本ぐらい書いた。

ちょうど去年の今頃は『まどか☆マギカ』っていうテレビアニメが俄かに話題になってきたんだけれど、その内容にとても驚かされたことがきっかけだった。

もう読んでくれた人には説明はいらないけれど、例の震災・原発の事故が起こる直前、件のアニメの虚淵弦という脚本家が、本作の内容を原子力発電に例えた話題に触れ、「作中におけるキュゥべえの契約を、電気代を無料にすると言われて家の裏庭に原子炉を置かれるようなものである」と例えたことがあるからだ。

俺はその話を知って、流行する漫画とかアニメは近い将来、起こる事件とかを暗示しているところがあるのではないか。
少年ジャンプの『ジョジョの奇妙な冒険』の第三部に登場した、持っている漫画・書物に描かれることが現実になってしまう魔法の本、描いたことが現実になる呪いの筆みたいな物がこの世には本当に存在するのではないかという想像について。自分の拙い考えを書いてきたのだ。

今回の記事はその続きになるけれど、ここ1年ぐらい、気になっていることを書いてみたい。

今日の題名の人魚とは何かというと、最近は人魚が登場する漫画が目立っているなと気になっているという話だ。

『まどか☆マギカ』では、グリーフシードの穢れを溜めてしまった結果、“美樹さやか”が人魚のような姿の魔女になってしまったよな。
言わずと知れた、今、国民的人気を博している少年漫画の『ONE PIECE』には、“人魚の姫”の“しらほし”が物語の重要な鍵を握って登場している。
そして、去年の9月に発売されたと思うんだけれど、『ベルセルク』っていう漫画の単行本の36巻目には、話の重要な鍵を握っていそうな登場人物が人魚に化けるっていう展開があった。
また、3年ぐらい前になるけれど、『崖の上のポニョ』とかいう映画もあったし、2010年に公開されたドラえもんの劇場版は、人魚が登場する話だったらしい。

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人気のある漫画で、こういう風に揃ってやったように人魚という空想上の生き物が登場させられていることについて、何か変な意図・不思議な力が働いていたりするのではないかと思えてならない。

『魔法少女まどか☆マギカ』について、ネットで大勢の者が考察を披露しているようだが、さやかが魔女になった姿が人魚なのは、デンマークのアンデルセンが書いた“人魚姫”の童話の内容の照応だというような説が固まっているわけだ。
その姿は魔法少女になったことで報われなくなった恋と元の人間の身体に戻れないことによる絶望感を表しているというような解釈でいいかな?

人魚という空想上の生き物はどこの国の神話・民話にも登場するらしいが、欧州では南欧のギリシアでもゲルマン系の北方諸国でも、船乗りにとっては不吉な生き物であるというイメージが定着しているようだ。
大体、船乗りを誘惑したりして、船を難破させる災いの元凶ということになっている。

『まどか☆マギカ』の作中、美樹さやかが魔法少女になって、自分の肉体が死んでいることの絶望の深さのあまり、魔法少女になっていない“鹿目まどか”に対して、醜い嫉妬の感情を露にする場面がある。

これに対して、様々な感想を持たれているだろう。

魔法少女まどか☆マギカ DXフィギュア vol.2 美樹さやか

このアニメ作品の“魔法少女の契約”を金融や保険や雇用などの契約に例える解釈がある。
大阪市長のハシシタみたいなのが典型的だけれど、よく、社会のルールとか、契約の内容を確かめないで契約を結んで、後から内容に文句を言い立てるのは筋違いという自己責任論が、今の社会の主流になっている。
これは「本当にそれでいいのか?」みたいな問い掛けが視聴者に投げ掛けられていると見ることも確かにできるのかもな。

相手がよく理解していないことをいいことに、理不尽な契約を押し付けて、暴利を貪るのは現代の資本主義の総本山のアングロ・サクソンの国のお家芸よ。

そういうグローバリズムに対する反動というか、これによってもたらされる弊害について、あの山田とかいう社会学者の『希望格差社会』だなんていう本に書いてあったけれど、各社社会の負け組に区分されるであろう階層の人間の嫉妬心を軽視・放置していたら、深刻な社会問題に発展してしまうという警鐘が鳴らされていた。
そのあまりに分り易い例、起きてはならなかった事件こそ、2008年の6月に東京・秋葉原で起こった非正規雇用労働者による無差別殺人事件だ。

何というか、自分が不幸になる・不遇な境遇を感じると、幸福そうにみえる奴に憎悪してしまう感情だよな。

去年、ニューヨークのウォール街とかで、富裕層だか、今の資本主義の社会なんかを批判するデモとかが行われたっていうニュースが国際欄にあったけれど、そういう運動の根底にも黒い嫉妬心があるのだと思う。

中世期、海には人魚がいて、その果ては魔女が棲んでいる滝になっていると恐れられていた。
大航海時代にそういう海の恐怖を克服してきた欧州の諸国が現在の資本主義のシステムを築き上げて、それで繁栄を謳歌してきたわけだよな。

でも、それが曲がり角に差し掛かっているわけよ。
大袈裟に聞こえてしまうだろうけれど、日本のアニメとかで、人魚という空想上の生き物がやたらと登場している現状は、今日の資本主義・グローバリズムと呼ばれているシステムの矛盾が爆発する寸前であることを象徴しているように思えてならない。

今の世界のグローバリズムの勝ち組国家は大体、航海術・海軍力に長けたことで成り上がってきた歴史があるだろ。
人魚はグローバリズムのルールのゲームでの負け組の黒い嫉妬心の象徴であり、船乗り・航海士の天敵ってことになるだろうか。

根拠の無い妄想と思うか?

ここ十年ぐらいだろうか。『ONE PIECE』という人気漫画が流行るようになってから、海賊が新聞の国際欄を賑わすようになっただろ。
単に海賊が商船を襲撃して、人質を取って身代金を要求しているというニュースもそうだけれど、ドイツで400年ぶりに海賊行為に対する刑事罰を審議する裁判が改定されたとか、昔の有名な海賊の遺品が見つかったとか……、そんなニュースがやたらと目立つではないか。
ジャンプの『ONE PIECE』っていう漫画が、世界がそういうふうになることを暗示していたようにも思えてならないんですよ。

もうひとつ、恐ろしい妄想をしているのだけれど、件の漫画に登場する海賊たちが最終目的にしている“ひとつなぎの秘宝”の正体がハッキリしたら、どうなってしまうんだ?
多分、空白の100年間の歴史に関することなんだろうけれど、作中の“世界政府”はそれが公になってしまうことを恐れているわけだろ。それがバレたら、今の権力者はその地位を保っていられなくなるような内容なんだろうな。

この日本の大人気漫画のストーリーが我々の現実の世界の行方も暗示しているのではないかと思えてきているんだけれど、“ひとつなぎの秘宝”の正体が明らかになる時、今の国際社会のシステム・秩序が根底から引っ繰り返るような世界規模の大事変が起こるのではないかという妄想をしているのである。

この漫画で「“世界政府”が設立されて、今の体制が出来上がったのは、800年前」っていう設定になっているけれど、これはちょうど、今の日本人が“イギリス”って呼称している国家の勃興の歴史の長さと一致している。

どういうことかというと、今のイギリスの王室の父祖は、11世紀にヴァイキングの首領の末裔で、フランスの王の臣下だったノルマンディーの公爵とされているが、それから200年ぐらいはフランスの王の家臣という意識が薄くなくて、歴代の国王の名前はフランス語っぽい人物ばかりだった。
それが変わったのは、13世紀に入ってからで、今日のイギリスの憲法の土台になっているマグナ=カルタが制定されたのもそうだし、初めてアングロ・サクソンっぽい名前の国王(エドワード)が即位して、日本人には奇妙な話に聞こえるけれど、当時のイングランド人はそれでようやく、自分たちはフランス人ではなく、イングランド人なんだという民族意識が固まったと言われている。

それが今から遡ること800年ぐらい前のことで、今の世界はこの国とこの国から派生したアングロ・サクソンが築いてきたルール・システムに牛耳られているところが大であることは、誰も異論を挟まないと思う。

だけれど、極東の国で生まれた『ONE PIECE』という漫画の展開は、そういう世界の今日の秩序が転覆してしまう近未来を暗示しているのではないかというのが、俺の妄想していることなのである。

米帝がイランを叩き潰せば、最近の記事で書いたとおり、インドに対する抑止力が無くなって、新世紀エヴァンゲリオンの世界みたいに、印パの衝突に端を発する世界大戦が勃発する。
それで、謎のタイム・トラベラーのジョン・タイターがいたとされる未来世界と同じような道筋をこの世界も辿っていくことになる。
核戦争で荒廃した世界で人類は戦に疲れ果て、国家間の交通、交易も衰退して、各国は孤立状態に近く、今日みたいな国際社会はもう成り立っていないという。

TPPもそうだけれど、文化とか言葉が違うもの同士を強引に混ぜたり、必要としていない商取引を武力で恫喝しながら強いたりというグローバリズムの過ちの高い代償を全人類で支払わされることになるのだろう。

日本の国で、漫画とかアニメを介して、これだけの啓示が下されているということは、日本人という民族はそういう最悪の歴史を回避するために働かなければならない義務が天から課されているのかも知れないな。

それなのに、国民の生命と財産を質に入れて、碌でもない国家の侵略行為の片棒を担ぐことばかりしている為政者がのさばっておるのだけれど。

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